前回の記事では、物の要不要について、判断基準や手放し方のことをまとめてみました。
この記事ではその続きとして、物を手放す作業が終わったあとの、残ったものの定位置の決め方について書いていこうと思います。
物の定位置の決め方
- 一般論に惑わされず、自分の感覚を最優先させる
「定位置を決める」って、片付けあるあるな言葉ですが本当に大切なことで、片付けの後の生活をリバウンドせずに乗り切れるかどうかは、この、物の定位置をうまく決められるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。
定位置の決め方のポイントはただひとつ、ここにはこれを置くべきという固定概念を捨て去るということ。
なんとなく一般論として「クローゼットには服やバッグしか置かない」とか「キッチンには食品と調理器具しか置かない」とか、そういうイメージを持っている人って少なくないんじゃないかなと思うのですが「どこに何を置くべきか」の答えは本当に人それぞれ。
別に、クローゼットに必ずしも服やバッグを収納しなければならないなんて決まりはないので、例えば、そのポジションには食品のストックを入れたほうが使い勝手がいいのなら、それで全然問題ないのです。
さすがに生ものなどを入れるのはちょっと勇気がいりますが、衛生上問題がなければ、他人から「え?」と思われるような配置でも、そこで暮らす人が心地よく過ごせるのならタブーというわけではないんですよね。
といっても、具体例がないとなかなかイメージが掴みにくいかなと思うので、ここではほんの一例として、わたしの家の収納ベストポジションを紹介したいと思います。
自分だけの心地よい収納場所のアイディアを見つけるきっかけになれば嬉しいです。
我が家の収納ベストポジション
わたしの家はバストイレ別のワンルームなので、
の物の定位置を紹介していきたいと思います。
玄関
玄関は一人暮らしにしてはわりと広く、普通のファミリー向けのマンションくらいの広さがあるのかな?と感じています。
高さが2m近い大きな土間収納があり、玄関まわりで使うものはその中にすべて収納しています。
中に入れているのは、
わたしは靴を確実にきれいに管理できる自信のある4足しか持たないことにしており、それだけだと土間収納は本当にガラガラなので、災害用の非常食や水、持ち出し用リュックの収納スペースとしても活用しています。
「靴箱に食品…?」と思われるかもしれませんが、靴を入れる場所と防災グッズの置き場所は結構離れており、土間収納自体もいかにも靴箱という形状をしているわけでも、密閉された空間というわけでもないので、わたしはあまり抵抗なく使っています。
外出や帰宅の動線で付け外しができて便利なので、ネックレスや時計などのアクセサリーやマスクも土間収納が定位置です。
あと、うちのインテリアには馴染みにくい縁起物系のちょっとした飾り物もここの一角に置いています。
ですが、最近それは縁起的にちょっと微妙な気もしているので、そのうちよりよい場所を見つけられたらと思っています。
▶︎関連記事:土間収納の使い方。一人暮らしミニマリストの無駄に広い玄関活用術
洗面
うちはユニットバスではなく独立洗面台なので、
- 鏡裏収納
- 洗面台下収納
- 洗濯機上の棚
この3ヶ所が収納スペース。
洗面台の鏡裏収納には、ハンドソープと、歯ブラシやコップなどの口腔系のケアグッズを入れています。
さすがにハンドソープは常に出しっぱなしにしようか迷ったのですが、水気のある場所に出しっぱなしにしていると、ぬめりが出たりして後々掃除が面倒になるので、とりあえず収納しています。
あとは歯磨きの時に使うものだけ。
- 歯ブラシ
- コップ
- 歯磨き粉
- 舌用ブラシ
- デンタルフロス
- マウスウォッシュ
鏡裏の収納スペースは結構仕切りが細かいので収納場所自体はたくさんありますが、だからといって目一杯入れようとせず、本当に入れた方が便利なものだけを厳選することが、ごちゃごちゃさせないポイントかもしれません。
洗面台下の収納スペースはこんな感じ。
- お風呂で使うもの(シャンプーなど)
- 掃除用具(洗剤など)
お風呂は銭湯スタイル(お風呂には何も置かずに、入浴のたびに使うものを持って行く方法)で使っているので、お風呂で使うシャンプーやボディソープなどは全部ここに収納しています。
掃除系のものは、他に置き場所がないという理由もありますが、部屋をまたいで使うものがかぶることも多いので、掃除という同じ目的で使うものはひとまとめにしておいたほうが管理がしやすいなと思ってここに入れてる感じです。
そして、棚上。ここには、
- ゴミ箱
- 手拭き用キッチンペーパー
- 洗濯物の一時保管用のかご
こんなものを置いています。
インテリアのセンスに自信がないので、できるだけ物は全部ぱっと目に付かない所にしまいたいのですが、例えば手を洗った後などに濡れた手で触る必要があるものや、サイズ的に収納に収まり切らないものは、ここにまとめています。
ゴミ箱は小さめの紙袋、手拭きはキッチンペーパーと使い捨てできるものを。
エコ的な観点では微妙ですが、たとえばゴミ箱を汚れが付くたびに掃除してきれいに保ったり、手拭き用タオルを頻繁に洗ったり…そういうことができるだけのキャパがわたしにはないので、手間をかけずに綺麗に管理するためのひとつのアイディアとして採用しています。
▶︎関連記事:ミニマリストの洗面所。生活感のない空間を作るポイントを考える
トイレ
トイレ収納は小さめのラックと備え付けの棚。
ラックは座った時に手が届く位置に置いていて、座った時に使うものを蓋付のバスケットの中に入れています。
あとは、毎日のトイレ掃除で使うホコリ取りやトイレシートなどもここが定位置。
棚上には、サイズ的にラック収納に入り切らないものとトイレットペーパーのストックを置いています。
トイレットペーパーは、もともとストックがなくなるギリギリまで新しいものを買っていなかったのですが、コロナ禍で品薄になった時、本当になくなる寸前まで新しいものが手に入らなくてヒヤヒヤしたので、それ以降は常に1パック分は常備するようにしています。
▶︎関連記事:ミニマリストのトイレ。収納がなくてもおしゃれに生活感を消す
リビング
リビングにはラックと備え付けのクローゼットがあります。
ラックには
- ベッドサイドで使うもの(エアコンや照明のリモコンなど)
- 日用品のストック(目薬や綿棒など)
- 文房具や書類、本
- ドライヤーやヘアアイロン
- メイク道具
こんなものを。普段使いするものの在り処はほぼすべてこの中、という感覚です。
ラックの収納部分は5つに分かれているので、それぞれの引き出しで使い方を割り振って、基本的にここに入り切る分以上は持たないと決めています。
▶︎関連記事:ミニマリストの収納事情。ミニラックひとつで身軽に暮らす
そして、クローゼット。
クローゼットにはこんなものを入れています。
- 服やバッグ
- 断捨離検討品
- 家電の付属品
- 今後売る可能性のあるブランド品の箱や袋
- マンション備品
感覚的には、ラック収納に収まり切らないサイズのものや、より使用頻度の低いものを入れるイメージです。
クローゼット内に引き出しを置いてしまうと収納の管理が複雑化するので、ストッキングや下着類は吊るせる収納を利用したり中身を厳選したりして、床には何も置かないことにしています。
▶︎関連記事:一人暮らしミニマリストOLの、ストレスフリーなクローゼットの作り方
キッチン
キッチン収納はコンロ下とシンク下にそれぞれ上下2つずつある備え付けのスペースと、カトラリースペース。
コンロ下は
- 食品ストック
- 調味料
- ゴミ袋
- サランラップ
- キッチンペーパー
こんなラインナップ。
もともとコンロ下に調理器具、シンク下に食品のストックを入れていたのですが、シンク下は湿気が溜まりやすくて食品の保存には向かないらしいと聞いて、配置を逆にしました。
ここも収納内に仕切りはなく、広い空間があるだけという感じなのですが、やっぱり特に収納グッズは設けずに、純粋に余裕を持って入れられる量だけを持つようにしています。
特に食品なんかは、あまりストックを持ち過ぎてしまうと「あるから食べなきゃ」みたいな、義務のような感覚が生まれる気がして、それがとても嫌で…
多少割高でもなるべく小さいサイズのものを選んだり、そもそもストック自体をあまり持たないようにして、その時々に好きなものを食べられるようにしたいと考えています。
そして、シンク下は調理器具。
スペースが上下二ヶ所に分かれてるので、排水管の凹凸を活用しやすい、まな板や包丁、計量カップなんかの細々としたものは上、やかんやフライパンは下が定位置です。
ここも収納グッズは使わずに、普通に余裕を持って入れられる量だけを厳選するようにしています。
「自分にとって」使いやすい場所が定位置
ここまで、うちの収納事情を紹介してきましたが、玄関に防災グッズがあったり、お風呂で使うものを全部洗面台下に置いていたり、あとは、メイク道具って洗面所に置く人も多いようなので、メイク道具がリビングにあるのが普通じゃないと感じる人もいるかもしれません。
ですが、物の定位置の最適解は本当に人それぞれ。そこに住む人が心地よく暮らすことができる配置が正解です。
物の定位置を決めるときは、自分の中の既存の常識を取り払い「ここにこんなものを置いたら生活しやすくなりそうだな」と思うものがあれば、他の人に「え?」と思われそうな定位置でも、ぜひどんどん試してみてください。
▶︎音声版
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