かれこれ2年くらいブログを書いていながら、わたしがミニマリストになった理由というか、ブログテーマにするくらいに「暮らし」を大切にするようになったきっかけって触れたことがなかったなと思い、改めて「自分が今の暮らしにたどり着いたきっかけ」について考えてみました。
ただの自分語り感も否めませんが、わたしと同じく日々の暮らしを大切にしたい人や、ミニマリストに興味があるという人に「こういう流れで断捨離をしたり、ミニマリストになる人もいるんだ」ということをお伝えできればと思います。
(※ほぼstand.fmとYouTubeでお話している内容の文字起こしバージョンです。)
念願の一人暮らしを始めるものの、慣れない仕事と生活で崩壊への道を辿ることに
このブログに何度も書いている通り、わたしは今、実家を出て一人暮らしをしているのですが、もともと、高校生くらいのころから一人暮らしにすごく憧れていて、本屋さんなどで一人暮らしやインテリア系の雑誌を手に取って眺めては「こんな暮らしができたらいいな」と思っていました。
単純にインテリアが素敵とかおしゃれとか、それ自体ももちろん魅力的ではあったのですが、それ以上に、誰にも縛られず、好きな時に好きなことを好きなようにできる生活って夢みたいだな…と。
もちろん仕事もあるし、すべて自由というわけにはいかないとは思いますが、それでも当時のわたしに比べたら圧倒的に自由なわけで、ただただうらやましかったことをよく覚えています。
そして、念願叶って一人暮らしを始めたのが、大学を卒業して社会人になった時だったのですが、新卒で就いた仕事は航空会社の客室乗務員。訓練が終わるや否や、月の半分も家にいないという、かなりイレギュラーな生活を送ることになりました。
- 実家では家事はすべて親任せで、いい歳して洗濯機すらまともに回せないレベル(ひどい)
- 家にほとんどいないので家事スキルはまったく上がらない
- 仕事は、慣れない上にプレッシャーが半端じゃない
と、こんな状況だったので、どんどん生活は荒れる一方。みるみるうちに理想とかけ離れていく日常に、絶望感を覚えました。
絶望的に合わなかった客室乗務員の仕事
客室乗務員の仕事って、時に「空のお茶汲み」なんて言われてしまうことがありますが、それは本当にとんでもない誤解。
飛行機のドアが閉まって一度飛び立ってしまったら、後は機内で火事が起きようが急病人が出ようが自分たちでなんとかしなければならず、そして自分の行動ひとつひとつが誰かの命に関わるかもしれない…という、新人だろうがベテランだろうが関係なく、とても責任の重い仕事なのです。
わたしの場合はもともとプレッシャーを感じやすい性格だったこともあって、訓練を終えて先輩の目も離れ、ひとりの客室乗務員として業務をこなさなければならなくなった頃くらいから「何かあったらどうしよう」という恐怖感が常に頭から抜けなくなって、それが荒れた生活に拍車をかけていったように思います。
わたしは何か心配事があると何も手につかなくなるタイプの人間で、心の状態がダイレクトに行動に反映されてしまうので、当時も使ったものはいつもそのまま放置、クローゼットにとりあえず物を押し込む、前にいつ掃除をしたのかわからない…みたいな感じで、とにかくひどい状態だったことをよく覚えています。
印象的だったのは3泊4日の仕事に行く前、これから4日間も家を空けるというのに、お茶を飲むのに使ったコップひとつ、洗うどころかキッチンに持っていくことすらできなかったこと。このままの生活が続いたら本当に生活が崩壊するかもしれないと怖くなりました。
あとは単純に、やっぱり毎日家の布団で寝たいし、毎朝スーツケースに自分の荷物を全部まとめて移動するのも疲れたし、とにかく普通の生活が心の底から恋しくなったという気持ちも大きかったです。
毎日仕事でいろんなところへ行けて、普通なら非日常的なことが日常になるのは、客観的に見れば素敵なことではあるのかもしれません。ですが、わたしは非日常より目先の日常を大切にしたいし、とにかく毎日家に帰りたいし普通の生活がしたい…とこの頃毎日考えていました。
それでも念願叶って就いた仕事、とりあえず1年は続けようと思ってそこまではなんとか耐えたものの、本当に社会人2年目になった瞬間に転職活動をして、退職。
それと同時に、なんとなく人生をリセットして立て直したいという思いもあったので、転職とともに見ず知らずの土地に引っ越しをしました。
新生活とミニマリストとの出会い
そんなこんなで新しい生活がスタート。ですが、家事スキルがほぼゼロな上にもともとズボラなので、相変わらず出したものはすぐ出しっぱなしにするし、洗濯物は洗い替えがなくなるまで溜め込むし、掃除も何かと言い訳をつけては先延ばしにするし…そんなどうしようもない生活は転職後もしばらく続いてました。
それでもやっぱり心のどこかで「こんな自分は嫌だ」という思いはあったので、転職後の生活がひと段落して時間に余裕ができたタイミングで、自分の暮らしを根本的に見直して、立て直すことを決意。
そんな中で出会ったのが、わたしが今なんとなく意識している「ミニマリスト」「物の少ない暮らし」という暮らし方です。
わたしはズボラでありながら、なぜか完璧主義で神経質で「やるからにはどこを切り取っても美しい暮らしができないと気が済まない、それができないなら何もやらない」…みたいな極端な感覚を持っているのですが、偶然知ったミニマリストの暮らし方を詳しく調べていくうちに
と思い立ち、それならなるべく暮らし全体をシンプルにしたいと考えるようになりました。
ミニマリストの暮らし方を抵抗なく受け入れることができたのは、わたし自身が客室乗務員時代に半分ホテル暮らしのような生活を経験をして「最悪(宿泊先で買うのが難しい)コンタクトレンズの替えとヘアアイロンとメイク道具さえあれば翌日も仕事ができる」と思えるようになったことも大きいかもしれません。
急なスケジュール変更で日帰りの予定が宿泊になるということも少なくない生活の中で、知らず知らずのうちに培われた「本当にないと困るものなんてほとんどなくて、たいていのものはなくてもどうにかなる」というマインドは、たぶんこの頃に作られたものだと思います。
そう考えると、たった1年で辞めてしまったものの、非日常続きの生活の中で身をもって感じた
- 目先の日常を大切にするということ
- 本当に必要なものは、実はごくわずかなのだということ
この2つはすごく大きな発見だったのかなと思っています。ちょっとスピリチュアル的ですが、もしかしたらこれを知るために客室乗務員を経験したのかも…?なんて思ったり。
そんなこんなで、ひたすら家中の物と向き合い始めて試行錯誤をした末に、今のわたしの生活がある、という感じです。
これからの投稿のこと
これからしばらくの間、ズボラなわたしが堕落した生活を抜け出すべく一念発起し、今のそこそこ整った暮らしを手に入れるまでにやってきたことを順序立てて、少しずつまとめていきたいと思います。
ラジオアプリstand.fmとYouTubeでお話した内容を、随時こちらにもまとめていこうと思っています(音声配信の書き起こし版だと思っていただければ…!)。
とにかく面倒くさがりで、時間や手間をかけて何かに取り組むことなんてできないし、花を育てたりだとか、毎食自炊をしたりだとか、そんな王道の「丁寧な暮らし」とはほど遠い自覚はありますが、根がズボラなままでも少しの心がけで「丁寧な暮らし」というか、自分が満足のいく暮らしは実現させることができる、ということをお伝えできたら嬉しいです。
▶︎音声版