部屋の片付け、どこからやる?問題。まずは頭の中を整理しよう

部屋の片付け、どこからやる?問題。まずは頭の中を整理しよう

前回の記事では、わたしが「暮らしを整えること」に重きを置くようになったきっかけとなった出来事について書いてみましたが、この記事以降では、堕落した生活からどんなアクションを起こして今の生活にたどり着いたのか…という具体的な方法を書いていこうと思います。

今の生活が嫌で、どうにかしてよくしたいと考えたとき。

例えば、使った食器やコップが何日も放置されていたり、そこらじゅうに買ったものの包装や袋が散らばっていたり、服が脱ぎ捨てられていたり…そんな足の踏み場もないような散らかった部屋にうんざりして、なんとかして生活を立て直したいと思ったとき。

そんな時にまず最初に起こすべきアクションは、片っ端から片付ける!…のではなく、ゴールを明確にすること。

自分はどんな生活がしたいのか、どんな部屋で暮らしたいのか。理想の姿を具体的にすることが、片付けの第一歩なのです。

ゴールを決める必要がある理由

  • 理想と現実のギャップを知るため
  • モチベーションをキープするため

理想と現実のギャップを知るため

理想に対して今の自分に足りていない部分が具体的にわかっていないと、努力の方向性を間違え、いつまで経っても理想にたどりつかない…という事態が発生するリスクがあります。

いくら努力したところで、向かっている方向が理想と真逆だったら、思い描くゴールにはいつまで経ってもたどり着きません。

最短距離で効率よく、一番いい結果を手に入れるためには、理想と現実の差を正しく把握し、問題点を具体的にリストアップすることが大切です。

モチベーションをキープするため

これは、今の部屋の改善点が多ければ多いほど大切なポイント。

自己嫌悪に陥るレベルで部屋が散らかっている場合、1日や2日集中して片付ければ済む話ではなく、ある程度長期戦の覚悟が必要になってきます。

はじめはやる気になっていても、ずっとそのやる気をキープするのはとても難しいことで、絶対どこかで「もう嫌だ、やりたくない」という気持ちが生まれるもの。

そんな時に、理想と現実の差をはっきりさせて、理想を叶えるためには何をすべきかが明確にわかっていると「あとどれくらい頑張れば終わる」という具体的な指標を得ることができます。

普段の生活でも「あと何日でお休みだ」とか「あと何日で楽しみな予定がある」というように、「ここまで頑張ればいい」という終わりが見えていると、どこか心が楽になったりしませんか?

それと同じような感覚で、片付けも「ここまで頑張ればいい」というゴールがわかっていると、モチベーションは確実にキープしやすくなる、というわけです。

ゴールの決め方

部屋の片付け、どこからやる?問題。まずは頭の中を整理しよう

ゴールの決め方として一番シンプルなのは、自分の理想の暮らしとして頭の中にあるイメージを箇条書きにしていくことです。

たとえば、

  • 物は全部どこかに収納されており、モデルルームのように生活感がない
  • 床には髪の毛一本落ちてないくらい掃除が行き届いてる

難しければ、今の自分が一番問題視していることをピンポイントで書くのもいいと思います。

  • 食べた後の食器を放置しがちで、使いたい時に使えるものがない
  • 着た服をその辺に脱ぎ捨ててしまう癖があって、着たい時に着られるものがない

と、こんな感じで。

書くのが面倒な時は、雑誌やインスタなどでビジュアル的に惹かれる部屋をリストアップして、そこからイメージできる暮らしの様子をとことん真似てみるというのもおすすめです。

「憧れの部屋」という存在があると、片付けるのが面倒になった時に「あの部屋では使った食器を放置したりしてなかったよね」とか「あの部屋には脱ぎ捨てた服なんか写ってなかったよね」という感じで、意志を強く持ち直すきっかけになることも。

気持ちへのアプローチって、実践に比べるとどうしても軽視してしまいがちではありますが、こういう風に片付けへのモチベーションを高める作業って、結構大切だったりします。

理想と現実のギャップを抽出する

部屋の片付け、どこからやる?問題。まずは頭の中を整理しよう

ゴールを決めることができたら、次は、自分の思い描く理想の部屋と今の部屋とのギャップを抽出していきます。

例えば、

  • 理想:収納を開けない限り生活感が見えない空間
  • 現実:机の上に食べた後の食器が置きっぱなし、買ってきたもののパッケージや脱いだ服が落ちている、化粧品が収納に収まってない、など

こうして理想と現実の差を可視化すると、おのずと自分が起こすべきアクションが見えてくるはずです。

片付けというと、どうしても物を減らすということに焦点が当たりがちですが、実は物を減らすことがすべてではなかったりします。

理想の暮らしを送ることができない理由が物が多いことであるなら物を減らしたほうがいいという判断になりますが、それだけではなく、物をより使いやすい配置に移動させたり、行動動線を変えたりといったことひとつひとつも立派な片付けである、とわたしは思います。

面倒なら、いきなり物の選別を始めるのもあり

部屋の片付け、どこからやる?問題。まずは頭の中を整理しよう

片付けを始める前のゴール設定は間違いなく大切なことなのですが、実はわたしが去年、人生最大規模の断捨離や生活改善を試みたときは、この工程をまるっとすっ飛ばして、部屋のものをすべてひっくり返して物を減らすところから始めました。

とにかく生活を生まれ変わらせたかったのと、完璧主義な性格のせいか「せっかく片付けるのに、自分の部屋の中にひとつでも正体不明のものがあるのが嫌だ」という気持ちが大きかったので、家にある物をすべてひっくり返す作業が手っ取り早そうという判断になった、というのがその理由。

それでも片付けを終わらせてリバウンドさせないこと自体はできたので、わたしと同じような人は、あえてゴールを決めずにいきなり片付けを始めるのもありと言えばありです。

ただ、後になって片付けの専門的な勉強をした時にはゴールを決めるのが第一段階ですと言われたし、ゴールを設定する理由や裏付けを改めて考えると、やっぱりゴールはあるに越したことはない、というのがわたしの結論。

これから片付けをしようと考えている人は、ぜひ準備運動がてら「自分の理想の部屋ってなんだろう?」ということを考えてみてください。

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